タトラスダウンジャケットのクリーニング

タトラス(TATRAS)のダウンジャケット

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タトラスは2006年に創立した比較的新しいイタリアのファッションブランド。 中綿に高品質で知られるポーランド産のホワイトグースを使用していることやイタリア生まれのファッション性豊かなデザインで、一躍ダウンの人気ブランドとなりました。 ホワイトグースダウンは、ダウンボールが大きく、多くの空気を含むことができるので、保温性にも優れています。

※ダウンボール: 水鳥の胸部にある綿毛で、産毛が残ったボール状のものをダウンボールと呼びます。軽くて柔らかく、またこの形状によって多くの空気を含むことができます。

タトラスダウンジャケットのクリーニング

襟元にあるロゴマークの3つの十字架は「elegance(エレガンス)」「practicality(実用的)」「exclusivity(エクスクルーシヴ)」を表現しているそうです。

洗濯表示について

洗濯表示マーク(英語)

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それでは商品表示、洗濯表示を確認しましょう。 洗濯表示海外製品の場合、海外旅行に行って買ってきたものは日本語の品質表示のタグがありませんが、日本のお店で買われた場合は、日本語の表示が義務づけられていて、中には英語、フランス語、中国語など何枚ものタグがつけられているものがあります。 まず、英語の表示から。

「Do not wash」洗ってはダメ 「Do not iron」アイロンもダメ 「Do not use chiorine bleach」漂白もいけない。その下に「Dry clean(Ptroleum)」とあります。これは石油系ドライクリーニングしてください。という意味です。 ドライクリーニングのみOK。つまり「この商品は家庭では洗ってはいけません」というメッセージなのです。

洗濯表示マーク(日本語)

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次に日本語の表示も見てみましょう。 日本語の洗濯絵表示は英語とほぼ同じで、水洗い、エンソ・サラシ(漂白)、アイロンに×印が、石油系ドライがOKとなっています。 日本語でも家庭では洗えないと表示されています。 しかしその下に「洗濯の際はクリーニング店にご相談ください」とわざわざ書かれています。 一般的に洗濯表示は消費者に向けられた表示で、洗濯のプロであるクリーニング店に向けたものではありません。家庭で洗ってはいけないことをアピールするためにドライクリーニングのみOKとして、家庭の洗濯を禁じているのです。

モンクレールは水洗いを推奨

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ダウンのトップブランド「モンクレール」は漫画のイラストで水洗いを推奨しています。

何故なら、ダウンジャケットは水鳥の柔らかい部分の羽毛を使用しているため、油性のドライクリーニングでは、羽毛の油分が取り除かれてしまい、その結果、保温効果が低下してしまうからです。水鳥の羽根は油分があるから、水に浮いていられ、そして厳寒の寒さを防ぐのです。1度無くなった水鳥の油分は元に戻りません。 またドライクリーニングで洗うと、油分がなくなってしまうためダウンのボリュームもなくなってしまいます。

タトラス(TATRAS)のダウンクリーニング

前処理

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ダウンジャケットの一般的には汚れるところはエリもと、袖口、袖の後ろ側、裾などです。 まずエリもと。 黒いので汚れは目だちませんが、鈍い色になっているので相当汚れていると判断します。 クリーニング店では黒いものは目だたないので前処理で汚れを取らないのが一般のクリーニング店ですが、目だたなくても汚れは同じようについていますのでデアのダウンジャケットクリーニングは必ず前処理をします。

シャワー洗浄

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まずお湯のシャワーをかけます。これだけでも汚れが浮いてきます。

ダウンジャケットの過度の防水・撥水(はっすい)はよくない

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全身にシャワーをかけると水玉ができました。撥水加工がかなり強くされているようです。 撥水加工は余りしすぎると通風性が落ちます。良いダウンほど、水鳥の胸の柔らかい毛を使って作られているので、保温性だけでなく通気性にも優れています。登山などヘビーデューティな使い方をするダウンジャケットには必要かもしれませんが、タウン着として着用するにはかえって邪魔になるだけです。ちょっとした雨ならダウンの表地が防いでくれます。

天然石けんで洗うダウンウエア

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前処理用の石けんスプレーをかけます。 ダウンジャケットを洗うために開発しました。この石鹸は洗浄力が他の石鹸より高く、石けんカスも出ません。他の石鹸との違いは、せっけんにキレート剤としてクエン酸とグルコン酸を含有させています。クエン酸は柑橘類、グルコン酸は蜂蜜から作られます。これが従来の石けんと違って洗浄に力を発揮するのです。

やさしくブラッシングして汚れを除去

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洗浄力がある石けんなので軽くブラッシングするだけで汚れは取れてきます。白いダウンでないので目だちませんが、エリもとは皮脂がこびりつき汚れています。

合成洗剤は一切使わない

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ダウンジャケットの水洗いには合成洗剤は一切使いません。エリの部分など肌と接するところは、肌が敏感な人やアレルギーの人には良くありません。デアの石けんはお米油から作っていますので、安全、安心、石鹸をなめても害はありません。

袖裏ブラッシング

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汚れの多い袖の後ろがわ。動作で肘をつくことが多いのでどうしても汚れます。

袖裏返し

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袖口です。皮脂汚れを取ることが目的ですので、表側からだけでなく、袖をひっくり返して普段見えない裏側を重点的にブラッシングします。

ポケット周り

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次にポケット周り。 デアの石けんはお米油から作っていますので、水との親和性が非常に良く、ゆすぐと石けん成分がすぐなくなってしまいます。合成洗剤はゆすいでもどうしても洗剤が残ってしまいます。

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背中から肩にかけてはよく汗をかくところ。ダウンは温かいので意外と汗をかき、ダウンに汗が残ります。

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自然乾燥が大原則

タトラスダウンジャケットのクリーニング

ダウンウエアの乾燥は自然乾燥が大原則です。一般のクリーニングでは乾燥機で乾かしてしまい自然乾燥をやりません。乾燥機で早く乾かすために温度が高くします。さらにダウンは乾きにくいので長い時間をかけてかき回します。これがダウンを傷めてしまう最も大きな理由です。

ふわふわのダウンを作る

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3日間自然乾燥して良く乾かしたあと、最後の洗い工程となります。タンブリングです。タンブリングの目的はダウンのほぐしとふくらみをつくり、ボリュームのあるダウンジャケットを作り出します。

ダウンジャケットの手仕上げアイロン

エリもと、前身頃、袖、裾、後ろなどすみずみまでアイロンの蒸気を調節しながら仕上げていきます。

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細かいシワも伸ばしていく

ビフォー
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アフター
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ダウンジャケットは繊細な素材なので小さなシワがあります。これをアイロンを微妙に浮かせながらかけていきます。家庭用アイロンと違って業務用アイロンは蒸気が出る量を調節出来るレバーがついていて、これを調節しながらアイロンをかけていきます。細かいシワも伸びていきます。この技術はちょっとした職人技です。

クリーニングについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください

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