家庭でできる洗濯の仕方、シミ抜き方法をクリーニングのプロが解説! ~ジャケットにゲロをかけられた!どうしよう!?嘔吐のシミ汚れの処理・洗濯方法~

嘔吐、俗にゲロとも言いますが、お酒の飲みすぎ、体調不良や精神的ショックなどによって誰にでも起こりうるものです。それが衣服にかかると大変。その場で濡れたタオルで拭いて応急処置をしたとしても、シミが残ります。

匂いは水で洗い流すのが一番

嘔吐は胃の中のものが出てきたものですから、食べ物が腐敗した匂いに胃酸が混じり、一日でとても嫌な匂いになります。
嘔吐のシミは、裏側にまで染み込んで来ています。
ほっておくと2~3日したら黄変してきます。そんなとき、どうすればよいでしょうか?
自分では処理できないから、すぐにクリーニング店に持っていく。と多くの方が考えるでしょう。

ドライクリーニングでは嘔吐はとれない!

このジャケットの素材はウールで、洗濯表示は水洗い☓(バツ)で「ドライ」と表示されています。洗えるのはドライクリーニングのみです。しかし、嘔吐は食べものと胃液の混じり合ったものですから、ほとんどが水溶性で、石油製品であるドライクリーニングには溶けないので、汚れは取れません。一般のクリーニング店では嘔吐のシミをとってほしいと依頼しても、ウール製品だから水洗いはしてくれないのです。
それであれば、家庭で洗いましょう。そんなに難しくはありません。

型崩れを起こさない手洗い方法

家庭では、お風呂場の浴槽内またはフタを利用してその上で洗います。シャワーをかけて十分にお湯を染み込ませ、100%天然石鹸を泡立てて洗います。台所用の中性洗剤でも大丈夫です。台所用洗剤は脂の汚れもよく取ってくれますし、アルカリ性の弱い中性洗剤ですから、ウール製品を洗うのに適しています。
市販しているナイロンブラシでブラッシングします。よく泡立てた洗剤をつかってください。
強くこする必要はありません。
アワが細かい繊維の中まで入って汚れを押し出してくれるのですから、泡立たなくなったら洗浄力が落ちます。
アワの色が変わってきましたね。黄ばみも含めて、嘔吐の汚れはほぼ取れました。
他に、襟元など汗をかくところもブラッシングします。汗よごれも水溶性ですから、ドライクリーニングでは汗の汚れは落ちないので、この際しっかり汚れを取っておきましょう。
そして袖口など、汚れがあると思える箇所を軽くブラッシングしたら、シャワーでお湯をかけます。石鹸を使うメリットは、何より安全であることと、洗浄力の強さだけでなく、ゆすぎ性の良さです。あとに残りません。

ウール、シルクの手洗いのコツは、揉まない、脱水しない!

中性洗剤を使った場合はよくシャワーをかけて十分にゆすいでください。
一般のクリーニング店では、ワイシャツ以外のものはほとんどドライクリーニングしてしまいます。何故なのか?水洗いすると繊維が膨潤してしまい、乾燥時にもとに戻ることがなく、縮んだり、型崩れを起こしてしまいがちになるからです。ドライクリーニングは水のようには膨潤することなく、縮んだり、型崩れを起こすことが少ないのです。
そうした縮んだり、型崩れを起こすことを避けるために、ウール、カシミヤ、シルク製品などの水洗いの場合の注意点は、洗濯機に入れない、手洗いしても揉まない、それに脱水しないことです。
手洗い洗濯が終わったら、脱水機に入れません。
洗い終わったら、水がしたたり落ちるのに任せてそのままハンガーにかけます。シワのでるところをおパンパンと伸ばして水を切ります。これを「ダラ干し」と呼びます。繊維に物理的な刺激をあたえないので縮まない、型崩れを起こさない最も適切な方法です。
乾燥後、匂いのチェックです。匂いはすっかりなくなっていました。

水洗い後のアイロン仕上げ

アイロン仕上げの基本は、裏側から始めることです。家庭でのワイシャツの仕上げでも、背中部分の裏から当てるとうまくいきます。表から強く当てすぎるとアタリやテカリが出てしまうのです。

嘔吐のシミや黄変はすっかりキレイに

嘔吐のシミや黄変はすっかりなくなっています。
裏地をキレイに当てる、袖もひっくり返して裏からアイロンを当ててください。袖通りが良くなり、着やすくなります。一般のクリーニング店ではそこまではしてくれません。それに水洗いで、溜まった汗汚れなどがなくなるので、洋服が軽く感じられます。
表地のアイロンは、蒸気の力を利用して、決して強く押さえないように。当てすぎて繊維が寝てしまうことはよくありません。
プロが使う業務用アイロンは、蒸気の量を調節できるレバーが付いているので、人差し指で調節しながらアイロンを掛けていきます。家庭用アイロンではそれができませんので、強く当てないでゆっくり動かしながら蒸気を染み込ますようにすればうまくいきます。えりも裏から当てるだけで、表側もキレイになります。
襟元も立体風に仕上がりました。これは家庭アイロンでも十分にできます。

家庭で落としきれない場合や洗えない品物はデアにご相談ください。

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次回は「ボーペンのしみ抜き、洗い方」です。

シミの種類別しみ抜き

食料品のシミ抜き方法

醤油(しょうゆ)のシミ抜き方法

しょうゆは水溶性のシミなので衣類についてすぐなら水で完全に洗い流せます。
しかし時間が経ったら、しょうゆの色素が徐々に濃くなり取れなくなります。
取れない場合は漂白処理をする必要があります。
色柄ものは酸素系漂白剤(ワイドハイターなど)で漂白します。

塩素系漂白剤(ハイターなど)は白もののコットン(綿)なら、安心して使えます。
気持ち良いほどシミがキレイになります。
漂白は必ず先に汚れを取ってから漂白作業をして下さい。
漂白はついた色素を消去しますが、汚れを落とす訳ではありません。
酸素系漂白剤、塩素系漂白剤とも、漂白の効果を上げるには、重曹を漂白剤に加えて行うと効果が高まります。

カレーの染み抜き方法

カレーのシミは、非常に落としにくいシミです。ついた直後に処理をしても色が残ります。
水溶性とカレーの具のお肉などの油性が交じり合い、特に香辛料の黄色い色素(クルクミン色素)が非常に落ちにくくやっかいなシミの一つです。
応急処理としては、裏側に乾いたタオルを敷いて、布で下のタオルに汚れをたたき出して下さい。
それから水でしみ抜き処理です。汚れを食器洗いの中性洗剤で油分と水性の汚れを落とします。
そのまま原液を垂らして、歯ブラシでシミの部分だけブラッシングします。
ネクタイ、スカーフなどシルクやツヤのある繊細な生地は、水に濡らして取る場合は、丈夫な生地は手でもみほぐすのが、最もよく落ちます。
汚れは物理的な刺激を与えるのがよく、洗濯でももみ洗いが昔からの優れた洗浄方法です。繊維の質によって手加減しながら作業して下さい。
汚れが取れた後、色はかなり薄くなりますが、漂白作業で色を抜きます。
漂白方法に詳しく解説してありますのでご覧下さい。
漂白作業が終わったら必ず本洗いをして下さい。

ワインのシミ抜き方法

ワインのシミでも赤ワインと白ワインでは天と地の違いがあります。白ワインは乾くとわからなくなります。ただし放置しておくとやがて変色してきますので、ぬれタオルできちんと取っておき、洗濯をしておくと大丈夫です。
赤ワインの場合、付いてすぐなら水や洗剤で洗えば落ちる場合もありますが、色が残ったり、時間が経つと非常に落ちにくいシミになります。赤ワインのシミの場合は、汚れを落とした後、漂白処理で取り除きます。
漂白方法に詳しく解説してありますのでご覧下さい。漂白作業が終わったら必ず本洗いをして下さい。

ケチャップのシミ抜き方法

ケチャップのシミは基本的にに水溶性のシミなので、ついてすぐなら水で簡単に取り除ける場合が多いです。
ただ色が強いので、白い繊維には色素が残ることもあり、時間が経ってしまったものは漂白作業となります。
漂白方法に詳しく解説してありますのでご覧下さい。漂白作業が終わったら必ず本洗いをして下さい。

ジュースのシミ抜き方法

ジュースのシミは、いろいろありますが基本的に水溶性のシミなので、ついてすぐなら水で簡単に取り除けます。裏側に乾いたタオルを敷き、きつく絞った濡れタオルで、たたいて下さい。ほとんどこれで取れてしまいます。放置してしまったジュースのシミは、透明なものでもやがて変色してきます。こうなると漂白作業しかありません。漂白作業が終わったら必ず本洗いをして下さい。
漂白方法に詳しく解説してありますのでご覧下さい。漂白作業が終わったら必ず本洗いをして下さい。

コーヒーのシミ抜き方法

コーヒーの染みも水溶性のシミなので、ついてすぐなら水で簡単に取り除けます。応急処置は裏側に乾いたタオルを敷き、きつく絞った濡れタオルで、たたいて下さい。残った場合でも台所用マジックリン、オレンジオイル、液体洗剤、重曹を混ぜた強力なシミ、汚れ落とし調合剤でブラッシングすると落とすことが出来ます。丈夫な生地は手でもみほぐすのが、最もよく落ちます。古くなって変色してしまったら、漂白作業しかありません。漂白作業が終わったら必ず本洗いをして下さい。

ソースのシミ抜き方法

ソースは、水溶性にプラスして油溶性の成分も含まれていますので、取れにくいシミの一つです。取れにくい汚れやシミはお湯を使うとよく落ちます。古くなって変色してしまったら、漂白作業しかありません。漂白方法に詳しく解説してありますのでご覧下さい。漂白作業が終わったら必ず本洗いをして下さい。

焼肉・ミートソースのタレのシミ抜き方法

焼き肉・ミートソースのタレのシミは、水溶性と油性のシミが交じり合って、成分が複雑で非常に落ちにくいシミになり、応急処置も簡単にはいきません。家庭では落ちないシミの一つです。またみっともない目立つシミとなります。洗浄力のある洗剤で落とさなくてはありません。オレンジオイル、液体石けん、重曹などを混合した洗剤で、歯ブラシともみ洗いで落とせばほぼ取れます。それでも十分取れなければ、60度ぐらいまでのお湯を使って下さい。
古くなってしまって変色してしまったシミは、変色部分が残りますので漂白作業となります。

紅茶・お茶のシミ抜き方法

コーヒーやお茶をこぼすと、慌てて、おしぼりやハンカチで拭く方がいますが、こすり過ぎないように。
濡れている状態は、乾燥時より摩擦係数が高くなるので生地が毛羽立ったり、色が抜けたりすることもあリます。裏にタオルを敷いて叩いて布に汚れを移すという考え方で行って下さい。お茶類は水溶性のシミなので、ぬれタオルで、簡単に落とすことができますが、取れたと思って放置しておくと、残った成分が酸化して、変色してきます。早めにクリーニングに出しましょう。変色してきたら、漂白作業しかありません。漂白方法に詳しく解説してありますのでご覧下さい。漂白作業が終わったら必ず本洗いをして下さい。

チューインガムのシミ抜き方法

不溶性(固形物)の染みですので、氷で冷やして固めてはがし取ります。しかしこの方法では、繊維の中までからみついた細かなチューインガムの粒子までは取ることは出来ません。プロは酢酸アミル、またはシンナーで除去します。シンナーは油溶性、不溶性のしみ抜きには重宝する溶剤です。一般でも手に入るものものですので、あると大変便利です。

卵のシミ抜き方法

卵は油溶性と水溶性の両方の処理をします。シミ部分にタオルなどの布を当てて、汚れはは表側に多く付着していますので、生地の裏側から油溶溶剤(ベンジン、シンナーなど)でタオルの布や歯ブラシで叩き出す様にして処理します。
ベンジンが乾いてから中性洗剤を付けて同じように叩き出してください。熱湯は蛋白質を取れにくくするので要注意。またこんな方法もあります。大根おろし汁をつけ、(家庭の生活の知恵です)石鹸液でとる。黄身はベンジンで拭く。
いずれにしてもそのままだと完全ではありませんので、シミ抜き後、洗濯を忘れずに。クリーニングのシミ抜きでも、シミを取った後はきちんと本クリーニング処理を行います。

プロが洗うシルクやカシミヤ、ウールなどの天然素材や、高級ブランドの衣類

クレアンのマイクロバブルウオッシュ

シルクやカシミヤ、ウール、アンゴラなどの天然素材や、高級ブランドの衣類は、クリーニング店に依頼すると、必ずといってよいほどドライクリーニングになります。
ドライクリーニングは汗汚れがほとんど取れなくて、それを繰り返していると、汗の成分が蓄積され、重くなり、腕の通りも悪くなります。

クレアンのマイクロバブルウォッシュは、超微粒子の泡で繊維を洗います。

マクロバブルウオッシュは、水洗いなのに、繊維を洗うのは水そのものではなく泡の微粒子です。繊維は水に直接触れることが少なくなることで、水が関わる繊維に対するダメージを限りなく小さくすることができ、またその微粒子が汚れを引っ張り出します。洋服の縮みや型崩れ、風合いを変えることなく洗い上げます。
水洗いによる繊維の負担を最大に軽減したマイクロバブルウオッシュ。汗汚れがとれてスッキリし、衣類が軽く感じます。汚れもとれて、水洗いだからドライクリーニングの匂いも一切なし。
ウールやカシミヤ・アンゴラなどの高級衣類も安心してクリーニングできます。

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